書評

「はみだす力」レビュー スプツニ子!さんの生理マシーンがヤバい!

はみ出すチカラ

こんばんは。ロビン(@chiteki-robin)です。

まもなく忘年会シーズンですね。お酒が好きです。飲みたいです。

「お酒強いね」とよく言われるのだけど、自分は「酒豪」ではないと思う。

私よりお酒飲める人なんていくらでもいるし、普通に数杯飲めば酔う。

大抵酔っ払っててもあまり変わらないので気づかれないだけではないのか、と。

酒癖が非常に良いのが私の魅力です。だから、みんな誘ってね!

 

「はみだす力」

スプツニ子!さんを知ったのは数年前。

たまたまテレビで観た「生理マシーン、タカシの場合。」にものすごく衝撃を受けました!

 

タイトルだけで十分ヤバさが伝わりますが

「生理マシーン」のコンセプトは、

 

女の子になりたい少年が、生理という究極の女らしさを感じたくて生理をリアルに体験する(電気の刺激で下腹部に鈍い痛みを与え、内蔵されたタンクから、血液が80ミリリットル、5日間かけてポトポト流れ出す)究極のマシーンを開発する。

 

というもの。

こうして文字にするだけでもすごいけど、これが本当に作動するマシーンなのだから。

まあ、YouTubeでチェックしてみてください。

 

これらの作品を創ってるのがスプツニ子!さん。

イギリス人と日本人のハーフで28歳にしてマサチューセッツ工科大助教授になった美女アーティスト。

何もかもインパクト強すぎて、そりゃ気になるでしょ!

そんな彼女のはみだしたライフストーリーが書かれた本です。

 

ハーフということもあって、幼少の頃から目立つ外見を持ちその上中身も個性的だから、本人曰くずっと「はみだした存在」だった彼女。

「普通」になじめず、いじめを受けたりしながらも数学者の両親の元生まれた彼女は数学を武器にテクノロジーとアートを融合した作品を世に輩出していくアーティストとして成長するまでの過程が記されています。

 

その中のエピソードで「就職活動をする時に求人を出していない会社にわざわざ応募する」という話があるんだけど、それって「はみだしてる」ことなの?

私もナチュラルにこれに近いことをやっている。

フリーランスで仕事をしているのもあるけど、どうしてもやりたい仕事があって自分からアプローチして担当者と会って仕事をもらえることになったということは何度かあります。

私は結構平気でそんなことをやっちゃうタイプ。

ちゃんと会って話をすれば信頼してもらえる自信はあったし、その仕事をこなせる自信もあった。

最初からダメって言われても、要件を満たしていなくても、自ら可能性をゼロに決めつける必要はないと思う。

人はそれを「行動力」と呼ぶのだろうけど、スプツニ子!さんは「自分からノックするだけ」と言ってます。

そうそう、そんな感じ。knock, knock!

 

それからもう一つ共感できたのが「観測されないものは存在しないも同じ」という話。

これは量子力学の3値論理の考え方だけど、あらゆる場面でこの論理はまかり通る。

「おもしろいことを考えてるけど、形にできない」とか「時間がないせいで、やりたいことができない」とか。

どちらも結局は「何もやっていない」に等しい。

アーティストならなおさらのこと、誰かに届かないと小さな世界で完結してしまったら発信していることにすらならない。

その作品の中に誰かの人生を大きく変える可能性が含まれていたとしても。

 

私の場合は文章を書くことが自己表現なのだけど、書くからにはやはり誰かに読んでほしい。

誰かに観測されるために発信し続けている。

 

スプツニ子!さんはこんなことも言ってます。

「人が認めてくれるかどうかなんて、状況で変わる。でも、自分のやってることに価値があると信じつづけるかどうかは、自分次第な気がする」

そうだよね。

私の拙いブログも誰かの何かの役に立つかもしれない。

だから書き続けようと思います。

 

また生理マシーンに話は戻るのだけど、このマシーンが生まれた経緯についてこんな風に語っています。

 

 

社会はテクノロジーによって進化しているのに、理系の研究者と言えば男性ばかり。

自分はそのような分野に飛び込んでますますジェンダーについて考える機会が増えた。

特にバイオテクノロジーは生殖や生命に関わる分野なのにそれに携わる女性が少ないことに危機感を抱いている。

 

 

実際、日本の議会で避妊用ピルは承認を受けるまで9年以上かかったのに、バイアグラは半年で承認されたというのは有名な話。

この分野に関わる女性が少ないと、女性の問題がうまく解決されないのではないか?

50年以上前、ピルが開発された当時の研究者は生理の回数を年に1回に減らす投薬方法をすでに知っていたそうだ。

もちろん宗教団体の反発もあるだろうし、世界中の女性がそのようなことをしてしまったら社会のバランスも大きく変わってしまう。

彼女は自分のことを「フェミニスト」と公言してますが、男性と戦わず「女性が自分のやりたいことを素直に実現する」世界を目指す、そういう意味でのフェミニスト。

私も一女性としてそんな社会が実現できればいいなと思う。

 

世の男性達よ!生理というものを味わってみなさい!!

なんてことは思わない。

私は女性に生まれてきただけで十分得をしてるし、大いに恩恵を受けている。

でも、一回ぐらい体験してみると面白いと思う。

女心のわかる人の方がきっとモテますよ!

 

彼女のはみだしたライフストーリーを読んで思ったのだけど、生い立ちや歩んできた道は違っても、自分も十分はみでてるのではないか、と。

子供の頃から「知りたい」という欲求が強くて、家中の図鑑を全部読んで広辞苑やイミダスも小学生の頃すべて読破した。

そして、子供ってつまんねー!と思いながら洋画ばかり観てる早熟で生意気な子供だった。

今思えば、ほんと気持ちの悪い子供だったな〜(笑)

知識が募ってくると、自ずと経験したいという欲求も出てくる。

でも家が厳しくて10代の頃は、はみ出せずにいた。

それが今になって、私を動かす原動力になっている。

世界を知りたいし、人と出会いたい。

純粋な気持ちでそう思ってる。ただそれだけ。

 

結構しんどかったんです。

「普通」の中で生きていくのは。

素をさらけ出して生きていこうと決めてからの方が、そんな私を面白がってくれる人が確実に増えたしそれでいいと思ってる。

人それぞれ個性があるのだから、何もかも「普通」の枠内に収まる人なんていないはず。

「はみだす」のに特別な力はいらない。自分らしく軽やかにドアをノックするだけ。

 

ああ、しかし。アートってやっぱり素晴らしい。

言葉はアートだと思っている。

私はそれで世界を救えると本気で思ってるんだよ。