書評

「新編 宮沢賢治詩集」レビュー 美しい日本語に触れたい時はこれを読め!

春光呪詛

こんにちは。ロビン(@chiteki-robin)です。

近頃、忙しくてあたふたしてます。

何もかもギリギリです。あっと言う間に一日が終わります。

子供の頃からずっと朝型人間でした(過去形)

朝は強いのに、夜は弱い。健全な人間でした(過去形)

ここ数年で、ようやく夜遅くまで起きていられるようになりました。

でも朝起きれなくなりました。

どうしようもないですね。

いいんです。夜が好きです。

 

「新編 宮沢賢治詩集」

高校生の時に買いました、多分。

私が持ってるのは新潮文庫のものです。

初版は1991年のようです。

 

正直、宮沢賢治の小説はそんなに面白いと思ったことないんですが、この詩集はなぜかずっと持ってます。

 

「心象スケッチ 春と修羅」の前書きとして書かれている文章、「序」

ただ作品の説明をしている文章なんですが、なんて綺麗な言葉を使うんだろうと何度読んでも思います。

 

 

人や銀河や修羅や海胆は 宇宙塵をたべ

または空気や塩水を呼吸しながら

それぞれ新鮮な本体論もかんがえませうが

それらも畢竟こゝろのひとつの風物です

 

 

こんなに美しい日本語を使えるようになりたいな。

 

そして、一番好きな詩は「春光呪詛」です。

 

 

いったいそいつはなんのざまだ

どういふことかわかってゐるか

髪がくろくてながく

しんとくちをつぐむ

ただそれっきりのことだ

春は草穂にほう

うつくしさは消えるぞ

(ここは蒼ぐろくてがらんとしたもんだ)

頬がうすあかく瞳の茶いろ

ただそれっきりのことだ

(おおこのにがさ青さつめたさ)

 

 

「恋と病熱」→「春と修羅」→「春光呪詛」という並びなんですが

春光呪詛に続くまでのこの二つの作品がまたいいんです(マニアック)

 

「春光呪詛」は、芽生えた恋心を押さえ込んで隠そうとする小さな心の動きを詠ったもので、たった11行の短い詩の中に交錯した想いが感じ取れます。

法華経に感銘を受け、信仰に篤く禁欲的な生活を送っていた彼の自己犠牲精神は彼の作品の世界観をより色濃く演出しています。

その背景には病気の妹とし子を想う気持ちもあったと思います。

 

妹が病に伏してるのに、自分は恋などしてはいけない。

 

自分が幸せになることや喜びを感じることを押し殺して、しかもそれを悪いことだと思って生きていくって本当につらい。

少なからず誰にでも罪悪感って備わっていると思う。

 

今の時代、まず自分が最初に幸せになることが先決!と言われてるけど、やっぱり時代が変わっても、人間である限りこうした想いは切り離せない。

人を思いやれるのは人だけ。

 

珠玉の言葉は欲望にまみれた不健全な人間の心に沁み渡ります(私)

美しい日本語と純粋無垢な心に触れたいときにページを開きます。

そんな不健全な夜。

締め切りを過ぎてしまいました(罪悪感)